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ChE(コリンエステラーゼ)

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こんにちは高野英恵です。

今日はChEについて書きます。

ChEは血液検査ではあまり目立った存在でもなく
栄養療法の教科書や書籍に頻出するタイプの酵素ではないので
私自身も今までこのChEクンの取り扱いについては、良く知りませんでした。


今回メルマガを記載するにあたり、少し調べてみましたが
脳で働くものと、肝臓で働くものの2種類あることが分かりました。


コリンエステラーゼは2つある

ChEには、
アセチルコリンエステラーゼ(真性コリンエステラーゼ)と
ブチリルコリンエステラーゼ(偽性リンエステラーゼ)
の2種類があります。



1. 脳に存在するアセチルコリンエステラーゼ

アセチルコリンエステラーゼは、
脳の神経組織、赤血球などに存在します。

コリン作動性神経(副交感神経、運動神経、
交感神経の中枢~神経節)の神経伝達物質の
アセチルコリンをコリンに分解します。

アセチルコリンエステラーゼ自身はアセチル化されます。



アセチルコリンとは?
アセチルコリンは神経の興奮伝達物質であり、
副交感神経や運動神経の末端から分泌され、骨格筋、内臓平滑筋などに存在します。


アセチルコリン受容体に働き、筋収縮を促進するほか、
副交感神経を刺激し、心拍数の減少、脈拍数の減少、唾液の分泌を促進します。

画像 「FPの家」槻岡建設



コリンアセチルトランスフェラーゼ(ChAT)により、アセチルCoAから作られます。

役に立つ薬の情報~専門薬学に分かりやすいまとめが書いてあります。


『アセチルコリンはコリンアセチルトランスフェラーゼ(coline acetyltransferase:CAT)によって合成され、アセチルコリンエステラーゼ(acetylcholineesterase:AChE)によって分解される。』



アセチルコリンが脳内でアセチルコリンが減少すると、
自律神経失調症やアルツハイマー病につながるといわれています。
逆に、パーキンソン病の患者では、アセチルコリンが増加するとされています。

これは改めて取り上げてみたいと思います。




2. 血液検査でチェックするブチリルコリンエステラーゼ

ブチリルコリンエステラーゼは、
主に肝臓、血清などに存在します。

末梢組織や脳のグリア細胞にも存在しますが、
基質特異性が低く、その役割についてはまだよく分かっていません。

健診などでは肝機能検査の一つとして
この偽性ChEを測ります。

肝細胞でつくられる酵素で、血液中へ放出されますます。
アセチルコリンを含む様々なコリンエステル類を分解する役割を持ちます。



肝臓で合成されるコリネステル類を分解する酵素...とあるけど
コリンエステル類」 には一体なにがある?


調べてみるとカルバコール、ベタネコール、メタコリンといった合成コリンエステル類や薬剤についてしか記載がなく、本来生体内でどのようなコリンエステル類が作られているかは分かりません。
(どなたか存知の方がいれば教えて下さい)



さて、血液検査で「肝機能」を見る指標となるコリンエステラーゼですが、
病院の検査の基礎知識によれば、コリンエステラーゼはアルブミンと同様に肝臓だけで産生されているので、両者の値はほぼ平行して変動し、プロトロンビン時間とも一致します。


コリンエステラーゼは、ほかの肝機能検査に比べていち早く異常値を示すため(=半減期が短い)、これらの検査値と合わせて見ることによって、肝臓の障害されている程度がわかるそうです。

慢性肝炎や肝硬変などの慢性の肝臓病の経過をみていくのに
とても重要な検査となっています。


■高値
ネフローゼ症候群、脂肪肝、甲状腺機能亢進症、糖尿病など
肝臓で合成されているにも関わらず、腎臓から排出されない場合は高値になります。

LDLからLDLの過程でChEが誘導されるなど脂質代謝にも関連するため、
栄養過多による脂肪肝などでは多くつくられ、数値が上がる傾向にあります。



■低値

1. 肝臓における蛋白合成能の低下を反映
2. 慢性びまん性肝障害、肝硬変、肝細胞癌、劇症肝炎、
3. 低栄養:蛋白摂取不足、ビタミンB群の欠乏
4. 消耗性疾患:重症感染症、悪'性腫傷


前述の「病院の検査の基礎知識に」よれば、
低値を示したときが重要で、肝細胞での合成能力下低下していることを反映しています。

肝臓病であれば、GOT・GPTγ-GTPA/G比ICG試験などの血液検査や、尿ウロビリノーゲン腹部超音波検査腹部CT検査腹腔鏡検査肝生検などを行なう必要があります。

肝硬変では、コリンエステラーゼが正常に回復する望みはありません。また、消耗性疾患(悪性腫瘍末期、低栄養)でも低値になるため、これらの鑑別、確定診断のための検査も重要になります。


ChEは数値の個人差が大きく、女性では高値の場合もあるようです。
(同一個人では安定しているケースも...)


肝臓機能や腎機能を評価する他の酵素の数値も踏まえながら
読み込んでいくのが適切と言えるでしょう。

栄養療法.jp 管理人 高野英恵

info@eiyouryouhou.jp